~掃除道に生きる~田中義人ブログ

  • これから始まる世界不況、我が社の取り組みに迷いなし

    2008年09月01日

    昨年夏から始まった“サブプライムローン問題”は、いよいよ米国経済を壊滅的な状況に追いこみ、金融崩壊、不動産不況を生み出し、世界を代表するGMですら、経営危機に追い込む事態となってきております。米国の経済不振は、世界最大の消費国として、中国や日本にも多大な影響を及ぼします。また、米国の金融不安によって、世界の投機資金は、ドルや株から資源へと向かい、石油、食料、鉱物、貴金属の高騰の元凶となっています。

    このように資源高騰によってコストも高騰するものの、消費不況のため末端価格への転嫁ができず、中間業者やメーカーは急激な収益圧迫となり、経営の存続問題が起こってきています。

    事実トヨタは、北米の不振から、初めて売上・収益の減収を発表しましたが、価格転嫁は一部に限られ、そのしわ寄せは、下請企業に置き去りにされたままとなっています。

    この影響は、この秋からすべての業種にあらわれ、米国や日本は、戦後経験したことのない長期不況に突入していくものと思われます。

    そこで、私たち中小企業は、どう対応していったらよいのかを提案いたします。まず最初に、今回の不況は構造的なもので、長期に渡ることを前提にしなければなりません。つまり、経済の縮小と混乱により、集約と集中が始まり、残れる企業の選択が進み、淘汰される企業が続出してくる、ということです。

    残れる企業の条件は、お客様から見て、取引を継続したいと思われるかどうか、です。そのポイントは、1)品質の安定、2)お客様に好かれる対応力、3)コストだと思います。

    その為の社内体制づくりのポイントは、1)品質安定への徹底した取り組み、2)前向きに挑戦する社員意識の高揚、3)ローコスト経営と財務体質の強化、4)絶えざる改善活動、であります。そして、一番考慮しなければならないことは、内部で起こりうる社員間の派閥や上司批判などの問題です。すべての崩壊の始まりは、内部から起こります。

    ナカヤマ・グループは、この不況を前にして、特別なことは新たに何も考えなくてよいのです。これから生き残る条件である 「品質の安定、社員意識の高揚、ローコスト経営、継続的改善」 は、長い間ナカヤマ・グループが行ってきた 「秀観塾と掃除活動」 にあります。

    今日まで行ってきた、この 「秀観塾と掃除活動」 をベースにし、 「全員参加の経営計画」 に基づき、ピラミッド理論4段階目を目指し、設備・環境保全、作業標準書遵守、職場改善活動、挑戦課題達成、リーダー育成を、今後も意識的・徹底的に継続して行っていきます。

    そして、これらのことを、志ある社員たちが幹部と共に率先垂範し、全社的となった時、今回の不況は、ナカヤマ・グループをより強固なものとし、社員たちの生活も守られ、大きな自信となっていくものと確信しております。社長である私も、このことを信じ、一身を投げ打って、今まで語ってきた“ピラミッド経営成長理論”の実現に邁進いたします。

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