~掃除道に生きる~田中義人ブログ

  • 先が見えない時、重心を下にしたダルマ経営が大切

    2012年02月01日

    今、日本は大変な岐路に立たされています。世界的金融不安、円高と貿易赤字、財政破綻、東日本大震災と放射能汚染への対策遅延、そしてタイの洪水被害と大変な局面を迎え、政治も混乱し、先が見えない状態に不安が高まるばかりです。

    特に、2008年秋のリーマンショックから、急激に世の中の動きが変わってきたように思います。それは、過去の成功手段が、これからの成功事例とはならなくなったからです。

    実は、これらの変化は、1991年のバブル崩壊の時から始まっていたのですが、国は「経済拡大が幸せをつくる」一辺倒の考えで、収支バランスを崩してでも財政投資をしてきました。しかし、景気を回復することは出来ず、赤字を拡大してきました。また、企業経営においても、無理なコスト削減により、日本的経営のよさをなくしてきました。

    企業経営は、環境適応業と言われるように、この数年、過去に例のない変化となってきています。業種業態によっては、成長のチャンスを迎えている企業もありますが、多くの企業は大変厳しい経営となっています。特に、大きな会社ほど身動きがとれず、のたうち回るニュースが増えてきました。

    経営には、不易流行という言葉がありますが、環境に応じて変えなければいけないことと、どのような時代であったとしても変えてはいけないことがあります。この変えてはいけない事をしっかり積重ねてきた会社は、少々の変化にも耐えられる重心を下にしたダルマ経営が出来ます。

    特に、これからの中小企業の経営のあり方は、量的拡大思考から質的向上思考へ。大企業依存型から自立型へ。一社依存から複数客先確保へ。人間力重視の経営へ。利益第一から社員第一へ。全員参加経営へ。また、新しいものを求めるばかりではなく、今までつちかってきた経営資源を、再度磨き活かしていくことが大切です。

    最後に、どのような組織であっても、組織が崩れるのは内部からであり、内部の絆がしっかりしていれば、難局は乗り切れると思います。

    ナカヤマ・グループは、この20年間、上記のことを意識し、秀観塾を中心と人材教育、全員参加型の経営、掃除を中心とした環境整備をして内部結束を高めてきました。今しばらくは、混乱する世の中の変化に翻弄されるかもしれませんが、必ず安定する時が来ます。

    「短期辛抱、長期楽観」の気持ちで頑張れば、素晴らしい会社へ成長できると思っています。

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