~掃除道に生きる~田中義人ブログ

  • 日本設備管理学会より「ものづくり大賞」を受賞しました

    2012年06月01日

    先日、東京の青山学院大学にて、日本設備管理学会・春季研究発表大会があり、東海神栄電子工業(株)の「掃除をベースとした職場づくり」が「ものづくり大賞」に選ばれて表彰されました。

    受賞するきっかけとなったのは、昨年、日本設備管理学会東海支部の方々が、ナカヤマグループに見学に来られた時のことです。

    名古屋工業大学の橋本芳宏教授と、荒川工業の杉谷卓志専務が、掃除をベースとした職場環境づくりにいたく感動されました。特に杉谷専務は、帰られてすぐに数名の事務員を連れて再度見学にこられ、ナカヤマ方式の掃除を導入されて、その効果の素晴らしさに大変感動されてみえました。

    そして今年3月、橋本先生と杉谷専務が再度来社され、「ものづくり大賞」の候補として申請してくださったことで、今回の受賞となったのです。

    今、日本の生産現場は、アジア諸国とのコスト競争に勝ち抜くために、コスト低減、効率第一主義になってきています。これにより、現場の人たちの人間性を無視せざるを得ない労働強化と、請負・非正社員混在の職場環境となり、精神的疲労、人間性疎外が生じ、さまざまな問題が起きています。

    本来の日本企業では、QC活動に見られるように、職場が一体となって課題に取り組み、仕事を通じて働く喜びと成長がありました。社員を仲間としてとらえ、仕事を通じて人間的魅力と仕事能力を高め、社員の成長と共に企業の成長がありました。

    人は、自分が人として認められ、役立ち、存在価値を自覚した時に初めて「やる気」を持ち、自分の持てる能力をフルに発揮しようとします。

    まさに「物作りは人づくり」が、日本的経営のよさであり強みでしたが、それには社員一人ひとりの成長を促すための長期的視野が必要です。

    しかし、昨今の急激な変化の時代では、短期決戦が求められ、西洋的管理手法を取り入れる会社が増えてきたのですが、効率一辺倒の手法ゆえ、新たな問題が生じるようになってきたのです。

    そうして、本来の人を活かした日本的経営への回帰が検討されるようになり、社員の人達の気づきを高めながら生産効率を上げていく「ナカヤマ・グループが行っている早朝掃除」が注目されてきています。

    ナカヤマ・グループの、労使共に、毎朝の掃除を通じて設備の保全管理を行い、コミュニケーションを高め、共同意識を持って現場改善を行うことで、経営の質的向上をもたらすこと、が再評価されています。

    正に、掃除と経営の好循環こそが、人と物を活かし、会社を継続させるポイントだと思っています。

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