~掃除道に生きる~田中義人ブログ

  • この一年を振り返って思ったこと

    2020年12月03日

    人生には、まさかの坂があると言われますが、今年の2月に中国武漢から発生した新型コロナウイルス感染は、月を追うごとに世界中に拡散し、これまでの生活習慣や経済活動も、根底から変えざるを得ない状況となりました。また、海外との人的交流も止まり、まるで鎖国状態となり、これまで経験をしたことがない想定外の社会となっています。

    正に、今、100年に一度と言われる世界規模での出来事に遭遇する中で思ったことは、「これまで当たり前としてきた生活に感謝できた」こと。そして「掃除道を続けてきてよかった」ことです。

    私の経営者としての前半は、高度経済成長の波に乗り、利益・規模拡大を追い求めてきました。しかしながら、1991年バブル崩壊により、一気に業績が悪化して倒産の危機に遭遇します。打開策を見出すことができず苦悩していた時、鍵山秀三郎相談役と出逢い「掃除をすることで人生も会社も変わります」の一言に救われ、それ以降、掃除道に邁進することとなりました。

    そして、今、コロナウイルス禍に遭遇し、我が社も大変厳しい状況下にありますが、バブル崩壊後に、掃除をベースにした社風づくりと財務体質の強化をしてきたことが、今回の危機を乗り越える大きな力となっています。

    特に、人間は見ているものに心が似ていくと言われるように、掃除を続けてきたことで社風もよくなってきました。人は、どのような環境に置かれても、その場を受け入れ、汚れを一つ一つ拾い上げ磨いていくことで、本来の美しい姿に戻すことができます。そのことをみんなで行ってきたことで、共通の価値観とお互いに助け合う事の大切さを学ぶことができました。

    このように、土壌ともなる社風をよくして、根の張る経営を続けてきたことで、例え外は暴風が吹き荒れていても、根をしっかりと張って、今あるものを見直し、活かし切って行くならば、耐え忍ぶことが出来ると確信しております。

    そして、いずれコロナウイルス禍も終息し、新しい時代が始まった時、掃除の持つ力が再評価されることと思っております。

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