~掃除道に生きる~田中義人ブログ

  • 台湾掃除に学ぶ会

    2003年09月01日

    8月9・10日と第一回台湾掃除に学ぶ会が開催されました。今回は、台湾イエローハットの清水社長のお世話で、台湾イエローハットのオーナー会社であり、セブンイレブン、台湾クロネコヤマト、スターバックス、ダスキン等を展開する統一超商の徐重仁総経理を中心にして開催されました。

    今回、開催された切っ掛けは、4月に統一超商の25周年記念として鍵山秀三郎相談役を招いての千人講演会が開催されました。その講演を聴かれた徐総経理が、鍵山相談役の話しに感動され、日本での掃除に学ぶ会を台湾でも行いたいとのことで実現いたしました。そして、日本から36名、台湾から統一超商の最高幹部クラス110名の参加を得て開催されました。

    初日は、不肖、私が事例発表を約二時間(通訳付き)させていただきました。そして、その後の交流会は、掃除グループ別にテーブルを分け交流をしましたが、とても初対面とは思われない和やかさと盛り上がりで楽しい一時となりました。

    掃除実習も、休日にもかかわらず、定刻の8時前には全員(150名)が台北市光復小学校の体育館に揃い、日本と同じように各班別に分かれ、セレモニーが行われました。勿論、椅子ではなく、フロアーに直接座ってのセレモニーでしたが、徐総経理ご夫妻は、靴も脱いで正座をされていたのが印象的でした。そして、掃除実習では、日本からのメンバーも圧倒されるほど台湾メンバーは熱心に取り組み、38.7度の真夏日の中、全員汗だくになってトイレ磨きを行いました。  

    そして、体験発表が各班からされましたが、一人一人、感動と興奮の発表が続き、とても時間が足りずオーバーとなりましたが、お互いの発表に聞きほれ暑さも話しの長さも気にならない盛り上りとなりました。最後の合唱では、体育館が割れんばかりとなり、同志的なつながりを持てた大会となりました。

    今回、主催されました統一超商の徐総経理は、現在、55歳ですが、統一グループに入社後、30代の時、セブンイレブンの立ち上げを任され、悪戦苦闘の末、セブンイレブンを3250店舗展開する企業まで育てられ、その関連として、イエローハット、スターバックス、ダスキン、台湾クロネコヤマト他35社の企業集団(社員3万人・アルバイト含む)を有するほどの企業グループをつくられ、今、台湾で最も注目を集めている社長であります。

    徐総経理は、鍵山相談役と同様、世の中から心の荒みをなくし、よき社会となるように統一超商グループが、掃除に学ぶ会を全国に広げていきたいと述べられました。
    今回、台湾掃除に学ぶ会に参加でき、「掃除を続けてきて本当によかった」と心の底から感謝することが出来ました。それは、掃除は、どのような状況であっても、どの国であっても、絶対肯定、絶対感謝の心を育み、与えられた今を生かし切っていく考え方を生み、台湾の仲間の人たちと同志としての絆が生まれたことであります。

    以下に台湾での新聞記事と一部を訳したものを記載いたしますので、ご覧ください。

     


    台湾掃除に学ぶ会 (2003年8月10日の新聞 )

    台湾の主要なTV/新聞等で取り上げられました。今回はその中で、新聞10社に掲載されたうちの2社の記事を紹介したいと思います。


    中国時報

    「トイレ掃除哲学の種 今台湾で撒き始めた」

    今週末台北盆地が記録的に暑苦しい中、東京・名古屋・大阪他から36名の日本の友人達が、台湾のトイレを掃除する為に台北に集まりました。

    日本イエローハット創業者鍵山秀三郎氏が設立した「掃除に学ぶ会」は昨日、ブラジル、中国に続いて三つ目の支部を台湾で成立。鍵山秀三郎氏を含む36名の日本各業種の方々と統一超商総経理徐重仁氏及び100名を超える関係企業の高級幹部等は「台湾掃除に学ぶ会」」として台北市光復小学校で第一回目のトイレ掃除活動をスタートしました。

    鍵山氏が創設したこの自発的なトイレ・街道掃除学習会はもう10年になり、日本ではよく知られている。成立した当初は35名のみだったが、昨年日本だけで10万人以上が参加し、さらに一昨年から日本で毎年の11月23日に「全国一斉掃除の日」と定めた。

    台湾掃除に学ぶ会を推進した徐重仁氏は、今年超商の25周年記念に鍵山氏にお願いして清掃哲学について講演会を行いました。鍵山氏の凡事徹底の態度に感動させられ、日常生活で最も基本となるトイレ掃除から、自発的に公共環境を改善、これは、企業運営にとって反省や学習の元にもなる。

    トイレ掃除は我々自身の修行にとって最善の方法です。皆の嫌がるトイレ掃除から心を磨き、腰を低くする事によって謙虚や福を惜しむ事を学ぶ。


    総合夕刊

    「腰を曲げ頭を下げ 総経理がリードしてトイレ掃除を」

    - 統一超商徐重仁氏が110名の高級幹部を連れ台北市光復小学校へ、傲慢をやめ謙虚を学ぶ。小学校のトイレ掃除により企業や社会へいい影響をとの願いから -

    オフィスに座りトイレ掃除をしたことのない高級幹部達は、長靴を履き、首にタオルを掛け、一生懸命トイレ掃除をした。これは「日本を美しくする会」台湾支部成立初日の仕事です。
    これは日本で有名な企業の創業者鍵山秀三郎氏が作り上げた「日本を美しくする会」です。成立の主旨は清掃により意志を鍛える、謙虚な態度を学ぶ、気づく人になり無駄を無くす、感動・感謝の気持ちを芽生えさせる。この協会は1993年に成立して以来、日本で参加する人数は10万人を超え、海外ではブラジルと大陸にも支部を成立、台湾は全世界で三つ目の支部です。

    「台湾掃除に学ぶ会」を作り、成立させた統一超商総経理徐重仁氏は、統一グループ、スターバックス、コスメー、セブンイレブン等々の高級幹部110名を引率し「日本を美しくする会」会員36名が自費で台湾まで来て合流し、企業や社会へ良い影響があればと願いを込めて一緒に光復小学校のトイレ掃除をされました。

    家事と言つても料理くらいなら少しと言う徐重仁氏は、自らトイレ掃除をすることを考えたことはなかったですが、今日、田中社長が手本となって実際に掃除をしている姿を見て、日本人の仕事に対する尊重精神を勉強する事が出来ました。田中社長は台湾の小学校のトイレは日本よりきれいですと話しました。徐重仁氏も満足そうに光復小学校のトイレの「臭いは」悪くない、想像した悪臭もなかったので、今日この掃除はエンジョイが出来る。しかし、掃除の本当の目的は、自分自身が腰を曲げて頭を下げ掃除に没頭して傲慢な心を無くす事、日常生活で最も卑屈な事から謙虚を学ぶ近道です。

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