~掃除道に生きる~田中義人ブログ

  • 最後の大正村掃除に学ぶ会開催

    2025年10月02日

    2025年9月20日、恵那市立明智中学校にて、最後となる第32回大正村掃除に学ぶ会が開催されました。

    始まりは1993年11月7・8日、鍵山秀三郎相談役の呼びかけにより、第1回大正村掃除に学ぶ会が、35名の仲間とともに開催されました。それ以来、毎年大正村で続けられ、本年で32回目を迎えました。大正村は“掃除のメッカ”として、全国さらには海外からも人々が訪れ、多い時には800名が参加する一大行事へと発展しました。

    しかしながら、この大会の中核を担ってきた明智中学校が来春に統合されることとなり、同校での開催ができなくなります。特に明智中学校は「魂の掃除」を掲げ、日々の実践を通じて「人への思いやり」「助け合いの大切さ」「学校や仲間を大切にする心」を育んできました。

    そこで、この伝統を新しい統合中学校に引き継ぎたいという中村校長の強い思いから、今回の大会は “全生徒がトイレ掃除に取り組む” 形式で行われました。中学校の施設だけでは不足するため、小学校や大正村内の施設のトイレも借り、生徒が主体となり、「日本を美しくする会」のメンバーやナカヤマグループ社員は支援役に回りました。

    当日は、生徒87名、先生13名、会員・社員95名の計195名が体育館に集まり、校歌斉唱、中村校長挨拶、生徒会長挨拶、そして私の代表挨拶と続きました。開会式後、小雨の中、参加者は19ヶ所に分かれて掃除を実施。

    どの生徒も真剣に取り組み、トイレは見違えるほどの輝きを取り戻しました。閉会式に戻ってきた生徒たちの表情は笑顔と自信にあふれ、生徒の発表では「今日の掃除は格別でした。」という言葉が強く印象に残りました。最後には、これまでの大会を振り返るスライドと「ふるさと」の合唱で、会場全体が一つとなりました。

    大会終了後、午後から明智中学校では、「掃除に向き合うことで、どんな自分に気づきましたか」というテーマで、全校生徒によるふり返りの時間が設けられました。

    多くの生徒から、「最初は嫌だったけど、キレイになって楽しかった。」「後に使う人が喜んでくれることが嬉しい。」「掃除を通じて自信が持てた。」「下から見ることで小さなことに気づけた。」「明智中の団結力を実感した。」「これからも魂の掃除を続けたい。」「日本を美しくする会の人たち、掃除を教えてくれてありがとう。」など、生徒一人ひとりが体験を通して感じ取った「気づき」や「感謝」が述べられ、今後の学校生活や地域の活動にも大きな力となることと思いました。

    私は、第1回から代表世話人として本大会に携わってまいりました。今回の節目にあたり改めて思うのは、明智中学校が掲げてきた「魂の掃除」こそ、人としての生き方の原点を示すものだということです。これからも、掃除を通じて自らの魂が喜ぶ生き方を学び続けていきたい、と強く感じる大会となりました。

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